韓国ドラマ「刑務所のルールブック」を見ていて気になるシーンがありました。
それはおとり捜査が描かれていたのですが、あんなことをして良いのかということです。
※ネタバレ表現あり
おとり捜査のターゲットになったのは薬物中毒者のハニャン(イ・ギュヒョン)。
なんと出所直後におとり捜査で逮捕されてしまいました・・・。
そのおとり捜査の方法というのは、ハニャンが薬物に染まるきっかけになった知人(売人?)に薬物を勧めさせるという・・・。(あいつ日本人じゃなかったの?)
一度は誘惑に打ち勝とうかという姿を見せながらも、結局は誘惑に負けてしまったハニャンです。
すぐに警察がやってきて逮捕。
逮捕後に警察が売人にあいさつをしていたので、おとり捜査だとわかったわけですが。
あんな捜査方法が認められているのかというのは疑問ですな。
日本でもそうだと思うのですが、薬物関係のおとり捜査は合法なんですよね。
ただし合法なのは、機会を提供する形のおとり捜査。
要するにハニャンが最初から薬物を求めて売人に接触したのかがポイントになるわけですな。
今回のハニャンは一度「ゲス野郎」みたいな感じで拒否しているので、薬物を求めて売人にアプローチしたわけではないでしょう。
ハニャンには犯行の意思がなかったのに、それでも売人が積極的に勧めたわけですから、これは違法捜査になるのかもしれませんね。
最初に声をかけたのがハニャンなのか、売人なのかもポイントかもしれませんが・・・。
路上にいた売人に声をかけたのがハニャンだとしても、あのおとり捜査はグレーだし、違法っぽいですね。
まあ、違法だろうがあれは必要なシーンだったとは思う。
ハニャンは人気キャラですし悪者にも見えなかったから、犯罪者の美化も懸念されていたわけです。
だから厳しい結末を描くことも必要だったかな。
刑務所内ではあれだけ薬物を我慢していたのに、いざ出所すると簡単に薬物に手を出してしまう・・・。
風邪薬はおろか、医務室で襲撃されたときも薬物を我慢したのにね。
ちなみに襲撃されたときはゾルピデムという薬物のようですが、いわゆる麻薬とは違うのかな?
ハニャンのラストは薬物の強い中毒性がよくわかるシーンでもありました。
その中毒性は風邪薬なんかとは比較にならないわけですな。(当たり前だけど)
ハニャンの様子を見ていると中毒も克服できたように見えたのにね。
恋人がプレゼントをはっきりと言っていれば結果も違ったかもしれませんね。
あるいは刑務所の近くで待っていれば・・・。
なんにしても薬物中毒というのは本人の努力だけではどうしようもならないぐらい、強い依存があるわけですね。
普通の風邪薬でも2、3日ぐらい続けて飲んでいたら、飲まないと不安になったりすることはあるもんな。
鎮痛剤を続けて飲んでいたら、飲まないと歯痛や頭痛がする気がしたり・・・。
薬って怖いですね。
ハニャンの姿を見て希望を持っていた中毒者、身近なところで言えば禁煙を頑張っていた人もいると思うけど。
ものの見事に希望を打ち砕かれてしまいました。
中毒を克服しようと頑張っていた人にも残念な結末だったと思うけど、ドラマのメッセージとしては必要なシーンだったかな。